サクソバンク証券は、デンマークのオンライン銀行サクソバンクの子会社です。多種多様な金融商品を取り扱っていますが、FX(外国為替証拠金取引)においてもその通貨ペアは150種類以上と豊富です。ちなみに高金利通貨として人気であるトルコリラのスワップポイントは業界トップクラスです。
しかしながら、FXで重要な証拠金において、他社では証拠金維持率や有効比率といった表記が主流のなか、サクソバンクは証拠金使用率という少しわかりづらい独自の表記・システムとなっています。
証拠金使用率とは
証拠金使用率とは、口座純資産のうちどの程度を使用しているかを表す数値で、%で示されます。これが75%に達するとマージンコールが発生、さらに90%までいくと2度目のコール、そして100%になると、その時点で強制決済(ロスカット)となる仕様です。
証拠金使用率の確認方法は、サクソバンクの取引ツール「Saxo Trader GO」では、例えばFX口座の証拠金使用率を見たい場合は「取引」画面の一番下「全取引口座 JPY」という部分をクリックし、「FX」を選択すれば表示されます。ちなみにその右横にある「i」をクリックすると、さらに詳しい情報を確認できます。
また、PC専用の「Saxo Trader PRO」では「口座情報」で、スマホ版「Saxo Trader GO」では「口座サマリー」にて確認できます。
証拠金使用率の計算式
サクソバンクの証拠金使用率の基本的な計算式は次の通りです。
証拠金使用率=「必要証拠金(建玉合計評価額 × 証拠金率)」÷「口座純資産(現金残高 ± 建玉損益評価額)」
▼例えば、純資産100万円でトルコリラ4.80円を30万通貨買った場合は次のような計算になります。
例:「360000(1440000 × 0.25)」÷「1000000 ± 0」= 0.36 → 証拠金使用率36%
サクソバンクには他社のようなレバレッジ計算ツールなどがありませんが、ポジションを持つ前にこの計算式を使うことで一応は証拠金使用率をシミュレーションできます。
証拠金使用率のマイナス予測
レートの変動により、証拠金使用率も変動します。ギリギリで運用していた場合は、突然の値動きで証拠金使用率が100%に達しロスカットされてしまうこともあるでしょう。
そうなると知りたくなるのがロスカットラインの目安ですよね。一応、下落した場合の証拠金使用率も計算式で予測できます。
「現在の必要証拠金 -(想定建玉含み損 × 証拠金率)」÷「現在の口座純資産 - 想定建玉含み損」
※想定建玉含み損 = 現在建玉評価額 - 想定建玉評価額
▼例えば、純資産100万円でトルコリラ4.80円を30万通貨(証拠金使用率36%)持っていたとして、リラ円が4.00円まで下がった場合は次のような計算になります。
例:「360000 -(240000×0.25)」÷「1000000 - 240000」= 0.3947 → 証拠金使用率39.47%
▼純資産100万円でトルコリラ4.80円を50万通貨(証拠金使用率60%)持っていたとして、リラ円が4.00円まで下がった場合は次のような計算になります。
例:「600000 -(400000×0.25)」÷「1000000 - 400000」= 0.8333 → 証拠金使用率83.33%
サクソバンクの証拠金使用率について実際の数値を見比べながらいろいろと計算しましたが、これで合っていると思います(たぶん)。